いもこ列車と木造駅舎の写真展
昨年「木造駅舎の旅」を出版された写真家の米屋さんが、写真集にも登場する山形鉄道西大塚駅で写真展を開催されるというので、5日の最終日に行ってきました。
折りよく同じ山形県内の河北町では年に数回の「いもこ列車」の運転日にあたっています。
連休中に遠出するのは列車も込んでいて敬遠するところですが、新幹線でなければ立ちんぼということはあるまいと18きっぷ期間でもないのに普通列車でぐるりと回ってきました。
新宿からムーンライトえちごに乗車、18きっぷシーズンは満席になることも多いのですが3割くらいの乗車、これはそのうち運転日縮小かなと気になりました。
新潟、村上、余目、新庄と乗り換えて奥羽本線で河北町営バスの出ているさくらんぼ東根へ向かったのですが・・・
新庄から乗ってくるとさくらんぼ東根の一つ手前が東根、あれ?バスの出るのはどっちだったかな?と不安になり車窓を見たら駅前にタクシーもいたので東根で降りてしまいました。
結果はやはり間違え、仕方なくタクシーに乗り込みました。ここから河北町に向かってもよかったのですが、時間が余ってしまうのでさくらんぼ東根駅へ。
観光案内所でパンフをいただいたり、喫茶コーナーで時間を潰して町営バスに乗車。このバスなんと9人乗りのワゴン車、当日は6人乗り込みましたがお客さんが多いときはどうするんだろう?
いもこ列車の走る河北中央公園に着いたのは11時すぎ、運転は13時からですが機関車は庫の外で火が入れられていました。
キャブにはマキが積まれています。点火用だけでなく運転用にも使うそうです。石炭も併用しますが、間伐材などの有効利用と石炭よりも運転後火を早く落とせるためだそうです。
現在日本の各地で蒸気機関車は走っていますがマキを炊いて走るのはここだけでしょう。
路線は公園の北端130mほどの直線コース、画像が全景です。
末端部には怪しげな貨車が・・・
これはやはり大物車になるのでしょうか?中央部が落ち込んだ姿はシキの縮小版といったところですが全長は2.5mほど、幅は762mmの線路とほぼ一緒です。
軽便のくせに一人前に小型の自連を付けていて台車はインサイドフレーム、車輪横に三角形の車止めがレールに溶接されており、機関車がこいつを引っ張る姿は拝めません。
スタッフの方にこれの正体をお尋ねしたのですが「機関車と一緒に来たんじゃないのかな?」「最初っからあそこにあったなぁ、動かしたことはないよ」とのこと。
森鉄のログカーに見えないこともないし、どなたかご存知ありませんか?
運転開始の13時が近づくと試運転が始まりました。コールバンカに人が乗っていますが、実はこれ後付けされた乗車用スペースで、大人5~6人が乗れます。(無料)
庫の前では乗車を待つ親子連れの列ができていました。
せっかくだからと私も列に並びました、往復しても一乗車5分はかからないので案外待たずに乗れました。
ハンドルを握る機関士さんは元国鉄の方だそうで、ナッパ服で背筋をシャンと伸ばしたお姿は現役機関士そのものです。
NHKの取材も来ていました。
「もっと煙出ませんか?」などと注文していました、ヤラセかよ(笑
さくらんぼ東根駅に戻り「つばさ」で赤湯へ、さすがに連休最終日、自由席は通路までいっぱいでした。
赤湯駅の跨線橋の山形鉄道乗換案内看板。
右下の女の子のイラストは私の出た学校の後輩が描いたものとか。
キーホルダーにもなりましたが、今は品切れしています。
需要があるかもしれないのでアップで。(笑
お名前はさくらさんというらしいのですが、鉄道の公式キャラクターにはなっていないようです。
フラワー長井線の名の通り、沿線は桜桃梨の花が咲き誇っていました。
そういえば窓をあけて列車に乗ったのは久しぶりでした。
写真展会場の元事務室にはホームから入ります。
列車から見える場所には「国鉄トラベルフォトニュース」掲示板に西大塚駅全景が展示されていました。
この掲示板、今回写真展開催にあたり事務所内を整理したところ発掘したものだそうです。
高い天井に漆喰の壁、大正3年建造という東北でも指折りの歴史をもつ駅舎内に一枚一枚丁寧にプリントされたモノクロ銀塩写真が展示されています。
写真をじっくり眺め、駅舎を観察、中央の土間への入口の上には神社のお札が残っていました。
となりの宿直室の壁にはなぜかキリストの肖像画が・・・
1時間ちょっとの滞在でしたが、その間にも三々五々訪問される方がいました。
帰りも普通列車の乗り継ぎで、峠駅では立ち売りの峠の力餅を購入、自宅に着いたのは0時を回っていました。
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