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2010年10月28日 (木)

劣化本

SFの世界にスタージョンの法則と呼ばれるものがあります。
「SFの90%はクズである──ただし、あらゆるものの90%はクズである」

鉄道ブームとやらで、出版界は大不況と言われるものの、鉄道関連本はかつてないほどに多く出版されています。
が、上記の法則のように90%とは言いませんが、二番煎じ、三番煎じの柳の下の企画モノやあまりに安易につくられたものもかなりあります。
長年この趣味をやっているとその手の嗅覚は発達するようで、クズには手を出さないことにはいささかの自負もあったのですが、久々に掴んでしまいました。
そもそも監修者からして、以前この人編著の本を読んでいて「こいつ鉄道の基本的なこと知らなすぎる」と途中で読むのを止めようかと思った方でして、最初は無視だったのですがお値段的にもさほどでもないので、本日秋葉原へ出たついでに書泉に寄ったら積んであったので内容も見ないで購入しました。
帰りの電車の中で興味のある後半から読み出したら・・・
「だめだこれは・・・」
意味不明の文章に鉄道をまともに撮ったことのない人が撮影したようなアングルの写真、ステレオタイプの見方、お前はこの言葉の意味を分かってないだろという表現etcetc
ああ、もう古本屋にでも即売り飛ばしてしまうかと本気で思っています。

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コメント

まさにブログタイトルどおりですね(;´д`)トホホ…

投稿: 琥珀 | 2010年10月31日 (日) 09時55分

ご無沙汰しております。
最近では廣田さんの写真展も「オレンジ電車」もこちらで知りました。感謝しております。

その劣化本、「現存車の写真がひどいってどんだけだよ」っていう、この本ですね。
いや、前半はきちんと編集してあると思うんです。それだけに捨てるわけにもいかず悲しいです。
第2章を記述した、文章・写真とも明らかに基礎的修練を積んでいない人間が「監修」したのだと思いますが
ほんと「監修」の意味を聞きたいですね。
この監修者にはきっと別の才能があるのでしょう。
こういう人が良貨を駆逐しないように、我々の世代がしっかりしなければいけませんね。

写真に関してもう一言。
「絵の音痴」みたいなことがあるようで、私もそれでして、ファインダーの隅を意識するようになったのは20代の後半でした。
それでもいつの間にか足を動かして構図を決められるようになったので(「運動神経」と同じことですね)向上心があればよくなるものだと思うのですが、
この人はどうなんでしょう。
昔だったら「下手なうちからズームレンズなんか使うなよ」なんていわれてそうですね。

投稿: 6181 | 2010年10月31日 (日) 18時12分

琥珀さん
このタイトルですが、今まで取り上げてきた本、雑誌は皆さんに自信を持って紹介できるものばかりだったのですが、今回は・・・

6181さん
ここでの紹介記事がお役に立てたようで嬉しく思います。
例の本、Blog記事書いた後で前半を読んでみたら「あれ?こっちはマトモじゃないか」と私も思いました。121P以降はゴミですね、半分であの価格で出したほうがどれだけよかったことか。

第二章で繰り返されるあの愛称も一両の電車に与えられもののはずがその形式全体の愛称のように書かれているし・・
もっともあれは公式サイトでも「大人の事情」でそう書いちゃっているからなぁ。
正しい過程を知る者としてはそういった情報も発信してゆくことも必要なんでしょうね。

私も今や18-250というズームを使っていますが、明らかに手抜きになります。

投稿: TADA | 2010年11月 1日 (月) 00時06分

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