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2012年4月19日 (木)

18きっぷでいろいろあって片上鉄道へ その2

岡山駅前からのバスは姫新線林野駅行き、運転時間は1時間45分ほどという長距離路線です。そのため途中の菊ケ峠で申し出があればトイレ休憩するとの案内が運転手さんからありましたが、申し出がなかったため通過。
なのですがここで車窓に思わぬものが、片上鉄道のキハ300(311)が、それも塗装もきれいな状態で展示されています。
そういえばどこかの山の中のドライブインにも片上の車両が保存されていたな、と思い出したものの、このバス路線沿いとは思いませんでした。
峠を下って吉井川沿いに出ると片上鉄道の廃線跡も見えてきました。
和菓子屋さんの前が停留所の周匝で下車、片上鉄道保存会公式サイトの交通案内では、バス停近くにタクシー待合所がある、と記載されているのですが辺りを見回してもそれらしいものはありません。
周囲の道を行ったり来たりしても見つからないのでバス停前の和菓子屋さんに入って聞くことに。
店の周りにはツチノコの里という幟があったので、それにちなんだお菓子、ツチノコ焼印入り瓦煎餅をオミヤゲに購入。しかしツチノコ発見の地、って言い切っちゃっていいのかな?
お店の方にタクシーの件を聞くと、店の横にいつも停まっているのですが、というお返事。
電話して呼びましょう、とおっしゃってくれたのですが、それは申し訳ないので番号聞いて携帯からかけたところ「葬式で全部出ちゃっているんです。」
しばらく戻ってきそうもないので他のタクシー会社を教えてもらい、そこに電話して事情を話すとちょっと遠いので15分ほどかかりますとの返事。
他に移動手段はないのでお願いして15分待ってやっと吉ケ原に向えました。
1203316884 予定よりも30分ほど遅れてやっと目的地へ到着。
片上鉄道ではおなじみだった三角屋根の駅舎、改札口の向こうに客車が見えます。

















1203316885 駅舎は登録有形文化財に指定されています。
またここは駅長ネコ発祥の地、片上鉄道保存会サイトによると会員さんの飼い猫コトラが活動のたびに吉ケ原駅にやってきて、やがて駅長さんの帽子をプレゼントされて駅長猫として勤務するようになったとのこと。
貴志駅のたま駅長就任以前のことです。
ですがコトラ駅長が勤務するのは月一度の運転日のみ、訪問日はお休みでした。

公式サイトの記事によるとコトラ駅長はまもなく引退で、駅長帽姿は5月の運転日で終わりだそうです。








1203316951 構内では翌日の運転に備えて保存会の皆さんが整備、調整作業をされていました。
なぜか黄色くなっていたキハ702はドロドロドロとDMH-17のアイドリング音をあげて明日の運転に備えています。






1203317009 作業をされていた保存会の方とも短い時間ですがお話をできました。
某所で心配の種になっているキャンバス張り屋根の保全については、上屋をかけるのが一番!とのお答え、みんな悩みどころは一緒なのですね。
画像はキハ312の室内、こいつのオデコの部分は一枚板を曲げており、今では船大工さんくらいしか出来ない技巧だそうです。


ゆっくり見学したかったのですが、帰りのバスに合わせてタクシーも予約してあったので、実質1時間ほどしか居られませんでした。
往きもお世話になったタクシーの運転手さんは、岡山行きのバスならばここからも乗れますよ、と手前のバス停につけてくれました。
良心的な応対と天気は風は強いものの快晴で気分も良くバスを待っていたのですが、この日は爆弾低気圧が日本各地で大暴れした日、5分も経たないうちに空は暗くなりやがてポツリポツリと雨が落ちてきました。
1203317044_2 幸い本降りになる前にバスに乗り込めましたが、後で各地の交通の混乱を知って、とりあえずはなんとか予定通りに行動できたものだと思いました。

菊ケ峠ではカメラを用意して車窓からキハ311を撮影。
この便もトイレ休憩は無しでした、だれか行ったらその間に、とも考えていたのですが。
さすがにトイレ行くといってキハ撮影するのは顰蹙でしょうから、複数人で行ってだれかが犠牲になるというのがいいのかな?
1203317074 岡山では少々時間があるので岡電乗り場へ行ったらMOMO2が来たので乗車、初代MOMO同様木材を多用した車内はモノトーンでまとめられています。
白い円形のものは座布団、予備が椅子の間に置かれていますが、最初ここは子供用座席かと思いました。














1203317079 前後の車両では床、座席など色使いが変えてあります。
貫通路に見える赤いものは??










1203317076
ポストでした。
ばんえつ物語号にも車内ポストがありましたが、路面電車内ポストは初登場?
ここに投函すると風景印を押してもらえるそうですが、あいにく投函できるハガキも切手も持ち合わせがなかったのは残念です。
今年の12月までの期間限定とのことですので、岡山電軌訪問予定の方はハガキなどのご用意をお忘れなく。










1203317114 岡山電軌といえば毎回ここで撮影している中納言電停。
吉備団子屋さんの前の安全地帯の無い、路面から直接乗降する電停です。
少年がひょいっと乗って行きました。








1203310695 吉ケ原でエハガキは購入したのですが、切手がなければ投函できません。










1203310688 岡山駅で駅弁を購入して普通列車乗り継いで最後は「ながら」で帰京。
豚トコTON弁当、950円也。

これは以前も食べていたかも知れません。豚のから揚げ、ソテー、煮豚がご飯の上に並ぶ、とにかく肉!という気分にぴったりのお弁当でした。




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コメント

吉ケ原へ行かれましたか

私は、廃止になってから1度だけ行きました。

最終列車を本和気で見送って、自分の心の中の片鉄は終わっているので、
吉ケ原で線路の上にある車両を見たときの心境は複雑な気持ちでした。


でも、訪問した日は運転日ではなかったので、少しだけ平穏な気持ちで見ることが出来ましたが、
保存してくださっている皆様には、本当に心から感謝しています。

投稿: SPブラック | 2012年4月21日 (土) 01時29分

SPブラックさん
いざ行こうとすると吉ケ原は遠いですね、津山、和気からのバスの便もよくないですし。
ホームの向こうがわが公園になってしまった構内はかつてを知る者には少々寂しい風景ですが、手弁当で車両のお守りをされている方々には全く頭の下がる思いです。

投稿: TADA | 2012年4月21日 (土) 23時58分

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