書籍・雑誌

2021年5月17日 (月)

鈴木雄一郎著 電鉄は聖地をめざす 講談社刊

Dsc_0080m一昨年出た本で図書館で借りてきました。
定説になっている小林一三の住宅供給と私鉄経営について、箕面有馬電鉄は最初からそれを目指していたわけではないなど、なるほどと思わせる新たな視点に満ちた本です。
鉄道、特に明治末~大正に開業した市内交通でも都市間輸送でもない電気鉄道は、参詣鉄道として生まれたという観点で、大師電気鉄道、京成、箕面有馬など新規開業の電鉄と宗教施設の関連、なぜ成田山、川崎大師は数ある寺社のなかで大量の参詣者を集めるようになったかを豊富な資料を基に解き明かしてゆきます。
最終章では名古屋で運転された「葬式電車」について、他社でも計画があり、墓所とそこに至る新線計画など知られていない歴史を明らかにしています。
鉄道史、特に大都市交通史に興味のある方は面白く読めること確実です。

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2018年12月29日 (土)

最近買った本、読んだ本

Img_2221m なるべく本は増やさないようにしているのですが、今月買ってしまった2冊。

右は笹田さんの「日本の保存車100 感動編」
イカロスから出ている保存車本シリーズの新刊ですが、感動編とは妙なタイトルだなと思いました。
全国の保存車を見て歩き、保存、修復維持作業を行われている笹田さんの保存車についてのコラムが数本掲載されており、それを読むだけでも良いかと思い購入。
各地の見るべき車両について解説されていますが、なぜそこに保存されたか、歴史的な意義など個々のストーリーを紹介されています。えてして保存はされたが放置気味という例が多数ある中で、鉄道車両保存はいかにあるべきかを述べられています。
左は交通新書の新刊「そうだったのか路面電車」出先で読む本がなく、立ち寄った本屋さんでみかけて購入。
目次を見て「都電最盛期は、40系統」とあり、ありがちミスな41系統となっていないので信頼できる内容だろうと思いました。日本の路面電車の歴史概観と現在の情勢、各地の現況を要領よくまとめていますが、入門書としては良いでしょうがトウの立ったオヤジにはちと物足りなかったです。
巻末参考文献に私が最低最悪の路面電車本と評した小川某の著作が並んでいるのがなんとも・・・書名間違えているところも笑わせます。
Img_2219m こちらは図書館で借りてきた酒井順子さんの「地下旅!」
酒井さんは「女子と鉄道」以来鉄道ねたでよく仕事されています。本書は東京の地下鉄駅周辺のルポですが、小田急ロマンスカーが千代田線乗り入れはじめた2日目に乗車と、なかなかマニアックな行動もされています。
西日暮里から舎人ライナーに乗りに行き帰りに荒川線に乗り換えた話しでこんなくだりが。
「舎人ライナーがジェットコースター気分だとしたら、チンチン電車はお猿の電車感覚といえましょう。」
酒井さん、都電ファン、路面電車ファンから怒られますよ。

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2018年11月 4日 (日)

ヒギンズさんの新刊

Img_1965m 昭和30年代の日本の鉄道風景をコダクロームで記録したウォーリー・ヒギンズ氏の新刊が光文社新書で出たと軌楽庵さんのBlogで紹介されてました。
地元の書店で探したものの見つからず、出かけたついでに池袋の旭屋書店で買ってきました。

お値段は1500円+税と新書としては少々値が張りますが、厚みなんと2cm、オールカラーなのでこれはむしろ安いのではと思いました。
JTBから出た写真集に掲載された作品もあるようですが、鉄道が写っていない街の風景やバスも多く掲載されて、当時を再現したい模型派にも得がたい資料となるでしょう。
電子書籍版も出ているので大画面で見たい方はこちらがおすすめかも。

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2018年5月17日 (木)

読鉄大全

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嫁さんが図書館にこんなのがあったよと借りてきてくれた。
鉄道が出てくる小説、エッセイ、紀行、詩歌などのアンソロジーですが、鉄板の百閒先生が「特別阿房列車」ではなく「房総鼻眼鏡」だったり宮脇先生も「夢の山岳鉄道」からだったり、おや?と思わせるチョイスは編者が目指したところでしょうか。
収録作品でこれは!と思ったものが上田廣の「指導物語」戦時中に作られた鉄道を舞台にした傑作映画の原作です。
読んでみると映画がほぼ原作とおりに作られていたのがわかります。
映画は陸軍省推奨のいわば国策映画でもあるのですが、一人息子を戦地に送る母親の眼差しなど反戦(非戦)映画か?とも思えるような描写がありますが、原作にも徴兵の利不順さ、軍隊という組織への批判とも読み取れる箇所がありますが、これは後世の目でみているからかもしれません。

 


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上田廣氏は現代では忘れられている作家ですが、鉄道省勤務から応召され、鉄道省復帰後に専業作家となった方で、鉄道を舞台とした小説も多く書かれています。

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2017年12月24日 (日)

阪堺電車177号の追憶

前の記事に書いたように足の骨にひびを入らせてしまい松葉杖生活です。
足に負担をかけないほうが良いというので、医者に通う以外はほとんど出歩いていません。
1712236023_2 先日治療の帰りに本屋さんに寄ったらこんな新刊がありました。ハヤカワ文庫JA、ジャケ買いでまだ読んでいません。
今尚現役の昭和8年製阪堺177号を舞台にした連作ミステリーとのことです。
気になる写真集などあってもこの1年はどは置き場がないので買わないでいるのですが、文庫ならばとつい無駄使いです。

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2017年8月24日 (木)

ピクのたな卸し

引越しを控えてものの整理をしているが、本棚、衣装ケースにしまってあった鉄道ピクトリアルを引っ張り出して在庫チェックをした。
Img_5044m 1960年代、70年代と10年刻みで山にしていったが80年代が案外少なかった。
親の家にもかなりあるのでこれで全部ではないが、全部揃っている年は近年のみだった。
空いた衣装ケースには作業の邪魔しにきたやつがさっそく納まっています。
だぶっていたものも20冊ほど、3冊あった号もありました。











Img_5047m 一番古いものは1960年8月号、もちろん古本で買ったものです。
これでも通巻109号なのですから、ピク誌の歴史を感じます。














Img_5048m 西武鉄道の記事中にはアノ貨車の写真も。

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2017年1月 5日 (木)

本日の発掘品

「現代写真の辞典」日本カメラ社刊。
Img_3476m 表紙と巻頭、巻末数ページが欠落しており、奥付もないので刊行日が分かりませんが昭和20年代後半でしょうか。
天然色写真の常識という項目もあり、カラーフィルムの種類の表の感度はほとんど10、最高でも25、カメラ紹介ではニコンS、ライカM3が掲載されています。
DPEにかなりのページを割いているのも現代の入門書とは違うところです。



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2016年12月29日 (木)

本日の発掘品

Img_3439m 昔の三省堂の包装紙、いろいろな校章をあしらったもの、いつころまで使っていたのでしょうね。この包装紙のイメージはまだ店の前を都電が走っていた本店が平屋だったころです。
京阪特急のふわふわボール?これは鉄道の日日比谷のブースで買い物したときのおまけのようです。
大きさといい手触りといいネコのおもちゃになってしまいそうです。

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2015年5月 4日 (月)

バックナンバー大人買い

Dscf3974m 先月は忙しくで趣味関係のお買い物もほとんど無かったのですが、その反動で本日古本屋さんで大人買い。
GW中のセールで全品表示価格の2割引きというのに乗せられて、棚にあったピクをごっそりと。
一応表紙と特集確認して、持っていないと思ったものを抜き出したのですが、だぶってしまった号もありそうです。

上に乗っている乙嫁語りはだぶっていました。

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2015年5月 1日 (金)

交通新書「よみがえる鉄道文化財」

怒涛の4月が終わりました。休みの予定が次々と潰れたものの、休みの日は18きっぷや予約してしまった特典航空券ででかけて、家でゴロゴロしていた日はとうとうなかった一ヶ月でした。
K0050058m なんとか一息ついたので昨日は久しぶりに本屋さんをのぞいてみたら、こんな本がでていました。
4月15日の新刊だったのですね、知らなかったよ。
鉄道保存車両に興味のある方は必読の一冊になるかと思います。私もこれから読むのですが・・・

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